「ロッテ１－０楽天」（５日、ＺＯＺＯマリンスタジアム）

　三回先頭でロッテ・小川龍成内野手が打席に入る際、右翼スタンドから、この日２７歳の誕生日を迎えた背番号５７に「ハッピーバースデー　トゥーユー」とバースデーソングが贈られたのだが、その際の楽天・太田光捕手と石山球審が取った行動に称賛の言葉が続々と寄せられている。

　小川は左打席に入り、バットを構えようとしていたが、右翼席や一塁側スタンドを中心に祝福の歌声が響き、手拍子も鳴らされていた。すると、座ってミットを構える動作に入ろうとしていた楽天・太田は一連の動作を止め、体をかがめて右打席の土部分を右手でならすしぐさを見せた。

　太田の行動を視野に入れていた石山球審。セットポジションを取って投球動作に入ろうとした松井友飛投手に左手を挙げて「待って」のポーズを取り、ハケでホームベースの土を払うしぐさを見せ、バースデーソングが流れ終わるのを待って「プレイ」を宣告したのだ。

　ＳＮＳでは「粋な遅延行為」「楽天・太田さんにも感謝」「これは好感度爆上がりだわ」「野球ってプレー以外にも素敵な部分があるんですね」「こういうの泣ける」「こんな時間稼ぎなら許す」「素敵な気遣いですね」「ナイスですね」といった反応が続々と寄せられた。

　また、元ＮＰＢ審判員の坂井遼太郎も自身のＳＮＳを更新し、「バースデーソングが流れたので、わざと時間を稼いでプレイをかけない石山球審。実はプロ野球の審判は、ジャッジする意外にも、めちゃくちゃ色んなことやってます」（原文まま）とつづった。

　さらにプチ情報として「石山さんは審判では珍しく、足が長くモデル体型です。笑」と提供していた。