【スポーツ】女子マラソン・佐藤早也伽が世界選手権切符を勝ち取れたわけ 24年大阪国際の屈辱胸に励んだ驚くべき練習量
9日の名古屋ウィメンズマラソンで自己ベストを1分14秒も更新する日本歴代9位の2時間20分59秒で2位に入った佐藤早也伽(30)=積水化学=が、9月の世界選手権東京大会の日本代表に選出された。昨年の大阪国際でパリ五輪の切符を逃してから約1年。世界へ挑む権利をつかめた理由とは。
名古屋ウィメンズで佐藤が激走を見せ、2023年ブダペストから2大会連続の世界選手権切符を手にした。日本歴代9位となる日本勢トップの2位に「過去の自分を超えられた」と、自身の成長をかみしめた。
大会前日の会見でも誓った“自分超え”。有言実行できたのは過去の悔しさだった。
昨年1月に出場した大阪国際。パリ五輪代表が懸かった舞台だったが、後半で失速。前田穂南(天満屋)が日本新記録を樹立し、パリ五輪代表権は前田に渡った。佐藤は「頑張ればチャンスはあった」と、今でもその屈辱を忘れていない。
それからは徹底的に走り込んできた。課題だった「ラスト10キロ」での粘り強さを身につけるため、40キロ走を増やし、ランニングでは実際のレースペースを想定。「昨年の大阪(国際女子)マラソンの後半で失速してしまったところを改善したいと思った。すごく練習してきた自信はあった」というほどの練習量で体力強化に励んだ。
大会では完璧に実力を発揮。ゴールラインを越えると、いつもは落ち着いた表情の佐藤が大粒の涙を流して喜んだ。レースでは「30キロ以降の余裕度があった。いつもよりも足が残っていて余裕があると感じた」と練習の手応えを口にし、野口英盛監督も「私の想定よりも走ってくれた。ラスト10キロはなかなか上がり切らなかったところを克服しようと1年以上やってきた。出し切れたことがうれしい」と万々歳の結果を残した。
9月の世界選手権まで5カ月余り。酷暑が予想されるものの、野口監督は「9月は2022年のベルリンマラソンで走っている。場所は違うがちょうど同じ時期で、夏のマラソンの練習は経験している」とイメージはできている。「私の中ではスピードを上げていきたいなというところはある」と強化ポイントも挙げた。ブダペスト大会は8位以内を目指したが、結果は20位。「世界との差を感じた」と実力不足を痛感した場だ。今回こそは「8位入賞を目標に先頭集団でしっかり勝負をしたい」と佐藤。世界と戦い切ってみせる。(デイリースポーツ・南香穂)
◆佐藤早也伽(さとう・さやか)1994年5月27日、宮城県大崎市出身。常盤木学園高を経て東洋大に進学。卒業後に積水化学に入社した。初マラソンだった20年の名古屋ウィメンズは2時間23分27秒で5位。23年の世界選手権ブダペスト大会は2時間31分57秒で20位だった。好きな食べ物はオムライス。ペットに猫を飼っている。157センチ。
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