「広島０－４阪神」（２８日、マツダスタジアム）

　阪神・藤川監督が開幕戦勝利を飾った。

　自身初の開幕投手を務めた阪神・村上は８回２／３を４安打無失点と好投。１３５球の力投で完封こそならなかったが、圧巻の投球で赤ヘル打線を圧倒した。

　藤川監督は初勝利に「みんなが明るく今日一日を終われたことで、非常にホッとしていますね。すごくいいゲームができた」と安ど。九回は１死一、三塁から２死としたところで村上を交代したが、「少し、球数が多くなってしまって、何とかというところで最後に素晴らしいアウトを取ってくれたので、岩崎につなげたというところでは、チームにとっても非常に大きな１勝で結束力がまた高まったと思います」と説明した。

　交代の決断には迷いがなかったとし、「やっぱり開幕戦ですから、最後の１アウト、２アウトっていうのがすごい難しいので、そういう部分でよくあそこまでね。１３０球を越える、ちょっと心配ですけど、最後までボールが上づることがなかったんでね。本人の表情も良かったし」と振り返った。

　村上は２点の援護をもらった初回は三者凡退に抑えると、二回はモンテロ、秋山、ファビアンを３者連続の空振り三振。

　ピンチでも粘った。三回１死三塁では会沢を遊ゴロ、二俣を空振り三振。四回は２死二塁から５番・秋山を一ゴロに打ち取った。五回以降はテンポよく投げ、スコアボードにゼロを並べた。

　昨年９月２７日・広島戦（マツダ）の延長十二回は末包にサヨナラ打を献上。優勝が遠ざかり、涙を流しながらベンチへ下がった。前日２７日には「今回はフレッシュな気持ちでいけるかな。しっかり抑えられれば、いいスタートがきれるかなと思う」と気分一新を強調。あれから半年、若き右腕が苦い記憶を払拭した。

　藤川監督は監督初勝利も「本当に何も感じないですね。自然でいれたし、特になんか変化があったというわけではないですね」と冷静だった。