「迷ったら前に進め」授かった言葉を胸に生徒指導 金沢高コーチの元阪神投手が語る球児監督との思い出
元阪神で現在は金沢高校野球部コーチを務めている中林祐介さん(41)が藤川球児監督(44)の初勝利に際し、お祝いメッセージを送った。現役時代から3学年上の藤川監督と親交が深く、2月には宜野座キャンプを訪問した。藤川監督へエールを送るとともに、当時の思い出や、藤川監督から授かった金言を明かした。
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球児さん、監督初勝利おめでとうございます。2月は宜野座キャンプにおじゃましました。グラウンドに立つ球児さんは“タイガースの監督”という感じがしましたが、あいさつさせていただいたらいつもの球児さん。若い頃から今と変わらず優しい。先輩だけでではなくて、後輩にも気を使ってくれる、視野が広い人でした。「藤川監督ってどんな人?」と聞かれたら、いつも「超気遣いの人」と答えています。
年齢が三つ上の球児さんには現役時代からお世話になりました。高卒1年目の室戸キャンプ。キャッチボールさせてもらった時、球児さんのボールに衝撃を受けました。今まで見たことないような回転数で伸びてくる。あの頃、ファームの試合で打たれるのも見たことありません。肩や肘などケガされていた時期がありましたが、当時からすごいピッチャーでした。
僕が2006年限りで現役を引退して裏方にまわってから、一緒にいさせてもらう時間がさらに長くなりました。球児さんが不動のセットアッパー、クローザーの頃です。ゴルフや釣りに一緒に行かせていただきました。プライベートで親しくしてもらいましたが、ユニホームを着て野球のスイッチの入ると、近づくことはできないような雰囲気を感じていました。
昨年、監督に就任された時はうれしかったですね。球児さんが「その時がきたら」とコメントされてたように、いつかは監督をされるんだろうと思ってましたが、一緒にやらせていただいた方が人気チームのタイガースの監督ですから。シーズンではキャンプの段階で話されたことを愚直に遂行されるんじゃないかと想像しています。球児さんの野球に期待していますが、お体には気をつけてほしいと思います。
高球野球の指導者となった今、球児さんから教えていただいたこと、見て感じたことを生徒になるべく還元できるように心がけています。指導者になると決めた時にいただいた『迷ったら前に進め』という言葉が、自分の人生を後押ししてくれています。金沢は3月中旬まで厳しい冷え込みが続いていましたが、先週から暖かくなりました。ようやく北陸も球春到来です。生徒と聖地を目指して、夏にいい報告ができればと思っています。
◆中林 祐介(なかばやし・ゆうすけ)1983年8月25日生まれ、41歳。石川県出身。金沢高3年時に春夏の甲子園に出場。2001年度ドラフト5巡目で阪神に指名され入団。1軍公式戦の出場はなし。06年のシーズン終了後に現役引退。打撃投手として12年まで在籍した。現在は金沢高野球部コーチ。
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