阪神・佐藤輝 4戦10三振でも藤川監督「明日に向かって立ち向かう」 357・5三振ペースも信頼不変
「阪神1-7DeNA」(1日、京セラドーム大阪)
球団創設90周年のお祝いムードに包まれたホーム開幕戦を、勝利で飾れなかった。阪神は二回に先制も、その後はゼロ行進と沈黙。好機を生かしきれなかった中で、佐藤輝明内野手(26)が3三振を喫するなど精彩を欠き、これで15打席連続無安打となった。それでも、藤川球児監督(44)は変わらぬ信頼と期待を強調し、まずはチーム一丸で連敗ストップの勝利を目指す。
関西の虎党が待ちに待ったホーム開幕戦。3万6190人の観衆が集う中、昨季の日本一王者にまさかの完敗だ。悔しい連敗となったが、試合後の藤川監督の表情に悲愴(ひそう)感はない。気持ちを切り替えるように、前向きな言葉を並べた。
「ペナントレースですから。明日、あさってとまた、クリーンアップの方も気持ちを入れ替えて来てくれると思うので」
チャンスはつくっていた。3点を追う八回。2番手・伊勢から近本、中野の連打で無死一、二塁。クリーンアップを迎え、スタンドは一番の盛り上がりだ。だが佐藤輝が遊飛を打ち上げると、森下は二直、大山も空振り三振に倒れ、京セラドームはため息に包まれた。
今季初黒星を喫した3月30日・広島戦は2安打完封負け。この夜も5安打1得点と、打線に元気がない。中でもブレーキとなってるのが、新3番の佐藤輝だ。昨季対戦打率・313と得意にしたジャクソンの前に沈黙。1-1の三回1死一、三塁で空振り三振に倒れるなど、結局4打数無安打3三振に終わった。
広島との開幕戦の1打席目に森下から先制2ランを放ってから、15打席連続の無安打地獄。今季は4試合で早くも10三振を記録し、143試合に換算すると、357・5三振ペース。近鉄・ブライアント(1993年)が持つNPBシーズン記録の204三振を大きく上回っている。
それでも指揮官の信頼は揺るがない。長いシーズンを見据え「(不振の時期は)必ずあると思うしね。それがいつか分からないのがバッターですからね。本人の中でまた明日に向かって立ち向かうと思いますよ」と、力強く背中を押した。
その言葉を伝え聞いた佐藤輝は「そうですね、また明日頑張ります」と懸命に前を向いた。修正ポイントも理解できている。試合前練習のフリー打撃では特大弾を放つなど、快音を連発。「(状態は)悪くないですよ、全然。ちょっとしたことなのでコーチと話しながらしっかり臨みたい」と巻き返しを誓った。
試合前にはレジェンドOBが集結し、盛大なセレモニーが開催された。「そりゃ勝ちたいしね、相手も勝ちたいし、あと2つあるんで、精いっぱい頑張ります」と藤川監督。開幕早々の3連敗は避けたい。地元のファンに勝利を届ける。
◆佐藤輝357.5三振ペース… 佐藤輝が今季4試合で10三振を記録。143試合に換算すると357.5三振ペースとなる。なお、NPBシーズン記録は1993年に近鉄・ブライアントが記録した204三振。
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